伊勢崎市の空き家に関するQ&A

更新日:2023年10月11日

  • 空き家の近隣の人へ

 空き家を適正に管理する責任は、空き家の所有者など(所有者または管理者)にあります。

隣同士の問題は、たとえそれが空き家であったとしても民事の問題として、原則当事者間で解決していただくことになります。

所有者などの連絡先や居所をご存知であれば、困っている現状を直接ご自身で空き家所有者に伝えることが、解決の近道となることもあります。

市では、管理不全な状態を確認した上で、所有者などに対して「建物等の管理の連絡について(お願い)」を通知していますが、あくまでも指導であり所有者などの対応次第となります。空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく措置については、空き家を放置することが著しく公益に反する場合(倒壊により公道の通行人に危険がある場合など)に限り行うものです。

よくある質問(一覧)

Q1 空き家所有者などにはどのような責任がありますか。

Q2 税務署や金融機関などから差押えを受けた空き家は、誰に管理責任がありますか。

Q3 老朽化した空き家を市が解体してもらえますか。

Q4 所有者が死亡しており、相続人がいない場合はどうしたらいいですか。

Q5 空き家の雑草も適切な管理に努めなければなりませんか。

Q6 空き家の土地の樹木が自分の土地に浸出しているので、市で切ってもらえますか。

Q7 相談しましたが、改善がされません。どうすればいいですか。

Q8 隣の空き家から落ち葉が入ってきて困っているので、どうにかしてもらえませんか。

Q9 空き家に蜂の巣ができて困っています。

Q10 空き家からの害虫については指導できますか。

Q11 空き家にアライグマなどが住み着いて困っています。

Q12 空き家に家電やごみが不法投棄されているので、どうにかしてもらえませんか。

Q13 隣の空き家の傾きや落下物などにより、自宅などに被害があった場合、どこに相談すればいいですか。

Q14 空き家に不法侵入者がいるようで不安なので、どうにかしてもらえませんか。

Q15 どの程度の雑草が繁茂していれば指導できますか。

Q16 空き家所有者にどのような指導を行いますか。

Q17 空き家所有者に強制的に草を刈らせることはできますか。

Q18 市で雑草を刈ってもらえませんか。

Q19 空き家所有者の電話番号を知っているので市から直接雑草を刈るよう伝えてもらえませんか。

Q1 空き家所有者などにはどのような責任がありますか。

建物が倒れたり、瓦等が落下するなどにより、近隣の家屋や通行人などに被害が及んだ場合、その建物の所有者などは損害賠償など管理責任を問われます。

〈参考〉

  • 民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

  • 空家等対策の推進に関する特別措置法第3条(空家等の所有者等の責任)

空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

  • 建築基準法第8条(維持保全)

建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。

Q2 税務署や金融機関などから差押えを受けた空き家は、誰に管理責任がありますか。

管理責任は所有者などにあります。

差押えを受けると、一般に売却などができなくなりますが、所有権や管理責任が差押えた者に移るわけではありません。

差押えた者の申し立てで競売などが行われ、落札した者に所有権が移転されるまでは、所有者などに管理責任があります。

Q3 老朽化した空き家を市が解体してもらえますか。

空き家の管理責任は、所有者などにあります。

市は空き家が適正に管理されていない場合、所有者などに適切な管理を行うよう促していきます。

なお、「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、そのまま放置すれば倒壊するおそれがあるなど、適正に管理されていない空家を「特定空家等」とし、空家の除却や修繕など、周辺の生活環境の保全を図ることが必要と認められる場合には、市が所有者などに対し、法律に基づく「助言」や「指導」、「勧告」、「命令」などを行うことができることなどが定められています。

〈参考〉

  • 空家等対策の推進に関する特別措置法第2条(定義)

第1項 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって 居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。

 第2項 この法律において「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。

  • 空家等対策の推進に関する特別措置法第3条(空家等の所有者等の責任)

空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

  • 空家等対策の推進に関する特別措置法第14条(特定空家等に対する措置)

第1項 市町村長は、特定空家等の所有者等に対し、当該特定空家等に関し、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置(そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態にない特定空家等については、建築物の除却を除く。次項において同じ。)をとるよう助言又は指導をすることができる。

 第2項 市町村長は、前項の規定による助言又は指導をした場合において、なお当該特定空家等の状態が改善されないと認めるときは、当該助言又は指導を受けた者に対し、相当の猶予期限を付けて、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告することができる。

 第3項 市町村長は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、相当の猶予期限を付けて、その勧告に係る措置をとることを命ずることができる。

  • 建築基準法第8条(維持保全)

建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。

Q4 所有者が死亡しており、相続人がいない場合はどうしたらいいですか。

相続人がいないまたは相続人全員が相続放棄したなど相続人不存在の場合は、弁護士または司法書士に相談してください。その空き家に対し、利害関係者であることが認められれば、家庭裁判所に、相続財産清算人の選任を申し出ることができます。

また、伊勢崎市では無料の弁護士・司法書士等の相談を行っていますので、詳しくは開催時期などの詳細については、広報いせさきや市ホームページで確認してください。

Q5 空き家の雑草も適切な管理に努めなければなりませんか。

努めなければなりません。

Q6 空き家の土地の樹木が自分の土地に浸出しているので、市で切ってもらえますか。

居住していなくても、私有地のものはその所有者に管理する責任がありますので、原則として所有者以外の人が剪定・伐採をすることはできません。これは、市であっても同様ですので、当事者間で解決していただくことになります。

所有者が不明な場合など、解決が困難な場合は弁護士や司法書士などの専門家と相談し、対応を検討してください。

〈参考〉所有者の調べ方

法務局で「登記事項証明書(謄抄本)」の交付や登記簿などの閲覧をすること(いずれも有料)で、土地・建物の所有者を確認できます。ただし、最新の情報でない場合もあります。

〈参考〉解決の仕方

登記事項証明書をもとに、所有者に催告書(注意1)を郵送し、相当の期間(注意2)たっても枝を切除しない場合は、越境された土地の所有者は、枝を自ら切り取ることができる。

(注意1)下部の催告書様式ファイルについては、本市と協定を結んでおります群馬司法書士会により作成した一例であり、了承を得て掲載をしております。

(注意2)「相当の期間」とは、枝を切除するために必要な時間的猶予を与える趣旨であり、事案によるが、基本的には2週間程度と考えられる(法務省ホームページより転記)

民法による規定(民法第233条)

  • 第1項「土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。」
  • 第2項「前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。」
  • 第3項「第1項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。
  • 第1号「竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。」
  • 第2号「竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。」
  • 第3号「急迫の事情があるとき。」
  • 第4項「隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。」

Q7 相談しましたが、改善がされません。どうすればいいですか。

1カ月半程度様子をみて、改善されない場合は、連絡をいただければ、再指導を行います。

Q8 隣の空き家から落ち葉が入ってきて困っているので、どうにかしてもらえませんか。

落ち葉の指導はできません。基本的に民事(相隣関係)の問題ですので市が関与することや市が枝を切り取ることはできません。隣家の所有者などに伐採などの対応を依頼してください。

Q9 空き家に蜂の巣ができて困っています。

駆除は基本的に空き家の所有者などが行うことになります。スズメバチの巣の駆除の場合は、空き家所有者などが環境政策課(電話番号:0270-27-2733)へ相談してください。

Q10 空き家からの害虫については指導できますか。

原因が特定できれば 改善依頼を空き家所有者などに発送します。 「ここの空き家が発生原因だろう」などの推測では対応できません。

Q11 空き家にアライグマなどが住み着いて困っています。

空き家の所有者などが住み着かないように対策することとなります。鳥獣捕獲許可の申請については、農政課(電話番号:0270-27-2757)へ相談してください。

Q12 空き家に家電やごみが不法投棄されているので、どうにかしてもらえませんか。

空き家の敷地内に不法投棄されてしまっている場合、土地所有者の責任において、警察署への通報や不法投棄されないよう空き家および敷地内に防止対策を講じるなど、適切な管理を行う必要があります。

Q13 隣の空き家の傾きや落下物などにより、自宅などに被害があった場合、どこに相談すればいいですか

近くの弁護士に相談してください。

また、伊勢崎市では無料の弁護士・司法書士などの相談を行っていますので、開催時期などの詳細については、広報いせさきや市ホームページで確認してください。

Q14 空き家に不法侵入者がいるようで不安なので、どうにかしてもらえませんか。

空き家に不法侵入者がいる間に警察へ通報してください。ただし、不法侵入者ではなく、所有者等が管理に訪れている場合もあるため、注意してください。

Q15 どの程度の雑草が繁茂していれば指導できますか。

雑草が土地全体的に「おおむねひざ丈以上」であれば指導を行います。 また、土地の一部のみに雑草が繁茂していても、隣接の土地に影響を及ぼし、雑草がおおむねひざ丈以上であれば指導を行います。おおむねひざ丈以上ないと原則、指導は行いません。

Q16 空き家所有者にどのような指導を行いますか。

登記上の情報などを参考に「建物等の管理の連絡について(お願い)」の文書に現地の写真を添付して郵送や、電話番号を調査し指導をします。

Q17 空き家所有者に強制的に草を刈らせることはできますか。

できません。指導通知には強制力はありません。

Q18 市で雑草を刈ってもらえませんか。

所有者によって除草が行われない場合でも、市が強制的に除草などをすることはありません。

Q19 空き家所有者の電話番号を知っているので市から直接雑草を刈るよう伝えてもらえませんか。

相手の承諾なしに市へ個人情報を伝えることは法的なトラブルの原因になります。 なお、困っている現状をご自身で直接空き家所有者に伝えることが、解決の近道となることもあります。

この記事に関するお問い合わせ先

建設部住宅課 空家対策係
〒372-8501 伊勢崎市今泉町二丁目410番地 伊勢崎市役所本館3階
電話番号 0270-27-2797
ファクス番号 0270-23-7020

メールでのお問い合わせはこちら